人工生命国際会議「ALIFE 2018」連携イベント

「BEING THERE(現れる存在)」

Art Hack Day 2018 では、参加申し込みから選出されたアーティストや技術者、そして研究者が一堂に会し、その場で結成したチームで、「BEING THERE(現れる存在)」をテーマにアート作品を制作する。優秀な作品は、制作費を最大50万円まで補助され、日本科学未来館の常設展示「メディアラボ」にて数か月間展示される予定。

日 程:02.03(土)、02.04(日)、03.10(土)、03.11(日)
展 示:03.16(金)〜18(日) 10:00-17:00
会 場:日本科学未来館
参加費:無料
主 催:Art Hack Day 2018実行委員会、日本科学未来館
共 催:ALIFE Lab.(人工生命国際会議「ALIFE 2018」主催団体)
助 成:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)

作品を作る

※ 受付期限: 2018.01.20(土) 19:00 まで

作品を見る

※ 展示期間: 2018.03.16(金) 〜 03.18(日)

ABOUT

Art Hack Day とは?

Art Hack Day (アートハックデイ)は、アートに特化したハッカソン。参加申し込みから選出されたアーティストや技術者、そして研究者が一堂に会し、その場で結成したチームで、短期間でアート作品を制作する。

多分野横断型のアート集団やアート系スタートアップの輩出を目的に、2014年から日本初のアートに特化したハッカソンとして開始。これまでに関連イベント含め計4回開催し、237名が参加。そこから49チーム・49作品が生まれた。作品は、イベント後のArt Hack Day 主催の展覧会に加え、ミラノ国際万博や六本木アートナイト、ICCでの常設展示をはじめ国際芸術祭やアートイベント、著名なギャラリーなどでも展示された。TV番組「SENSORS」やネット番組「DOMMUNE」での3時間特集をはじめ、100社以上のWEBメディアに取り上げられ、”アーティストが他分野の技術者や研究者と新たな表現方法を探求するイベント”や”アーティスト以外の職種がアート制作活動に参加するイベント”として認知され始めている。

THEME

「BEING THERE(現れる存在)」

Art Hack Day 2018 は、前回に続き、生命の成り立ちや仕組みなど生命現象の原理に迫ろうとしている研究分野である「人工生命(Artificial Life = ALife)」を主旋律としている。人工生命は、例えて言えば、分子の塊である我々生命と人工物とを隔て、自律的に動き出し進化へとドライブさせる、そんな「生命のOS」や「生命のプロトコル」を発見しようとする研究だ。
どんな人でも生命と非生命を比べた時に明らかな違いを感じると思う。見た目などではなく、その背後にある生命特有の自律性、もっと言えばそこから染み出す”心”を感じ取るからかもしれない。人工生命国際会議「ALIFE 2018」の実行委員長であり、Art Hack Day 2018 の審査員でもある池上高志氏が共同監訳した「現れる存在」には、身体を通して環境と相互作用することにより、心は形づくられていくと書かれている。
利便性や効率を重視した機能的価値に対する過度な評価と追求は、社会に生きがいの喪失を生みだすことに繋がると考えている。その評価から外れると不要とされる傾向があるからだ。モノでも人でもだ。ただそこにあるだけで人を生き生きさせる、安らぎを与える、もしくは本能を刺激する、そんな生命テクノロジー(リビングテクノロジー)の必要性と可能性を感じてみたいと思っている。』
Art Hack Day 2018 実行委員長 青木竜太
JURIES

審査員

池上高志

複雑系科学/ALife研究者、東京大学大学院 総合文化研究科 教授

複雑系科学や人工生命の研究を長年続け、カオスをベースとした意識ロボット、自走する油滴実験、生命現象としてのインターネット研究などがある。アートとサイエンスの領域を繋ぐ活動も精力的に行い、最近では大阪大の石黒研究室と共同で制作した「オルタ」が、第20回文化庁メディア芸術祭アート部門で優秀賞を受賞。著書には「人間と機械のあいだ」(講談社、2016)などがある。

デビッド・オライリー

アーティスト

2009年にCGアニメーションでベルリン国際映画祭短編部門グランプリを受賞。2013年にはスパイク・ジョーンズ監督の映画『her』で登場するゲームをデザイン。2015年には、「山」を育てる異色のゲーム. 「Moutain」を、そして2016には様々な生命に憑依するゲーム「Everything」を発表し、メディアアートの祭典アルスエレクトロニカで最優秀賞にあたるゴールデン・ニカ賞を受賞する。

和田永

アーティスト

オープンリール式テープレコーダーを楽器として演奏するバンド「Open Reel Ensemble」を結成してライブ活動を展開する傍ら、ブラウン管テレビを楽器として演奏するパフォーマンス「Braun Tube Jazz Band」にて第13回メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞。各国でライブや展示活動を展開。ISSEY MIYAKEのパリコレクションでは、現在までに7回に渡り音楽を担当している。2015年よりあらゆる人々を巻き込みながら古い電化製品を電子楽器として蘇生させ合奏する祭典を目指すプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を始動させて取り組む。

OPPORTUNITY

参加者が得られる機会

新たな作品制作

アーティスト、エンジニア、研究者など様々な分野の人たちとの共創を通して、今まで考えもつかなかったような、 もしくは構想はありながら時間的もしくは技術的に制作することのできなかったアート作品を制作する機会。制作した作品は様々な芸術祭やアートイベントなどに応募することが可能。

作品展示

本イベントで制作した全作品は、2018年3月16日(金)〜3月18日(日)の3日間、日本科学未来館で展示することができる。また優秀な作品については、人工生命国際会議「ALIFE 2018」を主催するALIFE Lab. より最大50万円の補助を得て、日本科学未来館の常設展示「メディアラボ」にて、数か月間の展示を予定。その場合、数十万人以上に認知してもらえる機会となる。

多様な人たちとの出会い

陶芸家や彫刻家、現代アーティストからエンジニアや物理学者など、参加者の職種は40種類以上。年代も10代から50代までと多様な参加者を毎年選出している。過去に結成されたチームのうち、約14%はアート集団として継続して活動を続けている。それ以外にもチームを超えた交流や仕事を協働するケースも多く見られる。

PROGRAM

プログラム概要

1

(BEFORE)参加者募集:2018.01.20(土) 19:00 まで

申し込み多数の場合、期限を待たずに受付を締め切る場合あり
選出者に対してのみ、 2018.01.22(月) 中にメールで送付。
2

(DAY 1)作品コンセプト検討:2018.02.03(土) 10:00-19:00

トーク/レクチャー/アイデア出し/チーム分け/懇親会
制作コンセプトに対してインスピレーションを得るために、テーマに関連した登壇者のプレゼンテーションやレクチャー(質疑応答含む)を受ける。
アイデア出しを実施した後、チーム分けを行う。19:00から閉館後の日本科学未来館で懇親会を実施。
過去の登壇者例:美術手帖編集長 岩渕貞哉氏、ライゾマティクス代表取締役 齋藤精一氏、メディアアーティスト 落合陽一氏など
3

(DAY 2)作品コンセプト検討:2018.02.04(日) 10:00-19:00

作品コンセプト/制作スケジュール作成/調達部品・アクションアイテム洗い出し
チームに分かれて、メンターからのアドバイスを得ながら作品コンセプトを詰めるワークショップや自主活動期間中に必要な作業を検討する。
DAY 3までの自主活動中は、部品調達や技術検証を行う。自主活動期間中、こちらが指定した日程で日本科学未来館に搬入や作業も可能。
4

(DAY 3)制作:2018.03.10(土) 10:00-19:00

作品制作/演出方法検討/プレゼン準備
展示場所と同じ場所でチームに分かれて作品制作を行う。その他、演出方法や審査員へのプレゼン準備をチーム単位で実施。
5

(DAY 4)制作・発表・審査:2018.03.11(日) 10:00-19:00

作品制作/審査員向けプレゼン/審査結果発表
作品制作の最終調整を行い、審査員向けに作品プレゼンを行う。審査会を経て、19:00から審査結果とレセプションを同会場で実施。
6

(AFTER)展覧会:2018.03.16(金) 〜 03.18(日) 10:00-17:00

制作された全作品を日本科学未来館で展示。03.17(土) 17:00〜21:00 には招待者含めレセプションを開催。
展覧会期間中、テーマに関連した一般向けトークイベントや最新技術を学ぶワークショップ開催予定(内容調整中)
優秀な作品は、2018.06からの数ヶ月間、日本科学未来館常設展示「メディアラボ」にて展示される。その他芸術祭やアートイベントなどへの推薦の可能性もあり。
(※) 展示条件は、"来場者に危険がないこと"など展示規則に沿った必要がある。

※ 受付期限: 2018.01.20(土) 19:00 まで

※ 申し込み多数の場合、期限を待たずに受付を締め切る場合あり。